世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ベンリアック22年 モスカテル  22年  46.0%

  • 蒸溜所名: ベンリアック蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • ブランド: ベンリアック・ディスティラリー・カンパニー
  • 価格帯: 121-180
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:144号

ローラ・フォスターSCORE7.9

香り
最初はイチゴ、ラズベリー、アカフサスグリ、クランベリーなどの赤いフルーツ香が支配する。その後で、土っぽいリコリスの根とオートケーキの香りがやってくる。そこには金属的な銅の匂いも。
心地よいリッチなボディ。カラメルソース、乾燥ラズベリー、ミルクチョコレートアイスクリーム。その上に砕いた大麦。消えかけた焚き火の燃えさしが、背後に吹き渡っている。不思議なことに、海塩をまぶしたパドロンペッパーの風味も感じる。
フィニッシュ
塩気があり、リッチなシリアル風味を伴っている。
コメント
香りでは支配的だったフルーツのアロマはどこへ行ったのか。リッチな風味によって追い出されたのは間違いない。その点は残念だが、それでも良質なウイスキーではある。

マーク・ニュートンSCORE7.7

香り
酸味のある小さな食べ物。アカフサスグリ、トマトケチャップ、イチゴジャム。わずかなリンゴ酢。それが消え去ってワインの香りに移行し、最後はレーズンとサルタナが立ち上がってくる。
中核となっている風味は、ややぼんやりした感じ。キャラメル、プラムジャム、プルーン、ナツメグ。だがその風味はザラついた木の感触によって埋もれてしまっている。心地よいが出しゃばりな風味で、口当たりの重みはミディアム。
フィニッシュ
バルサミコ酢の風味を伴ったウッディなフィニッシュ。その後で、あのシャープな酸味とタンニンの感触が戻ってくる。
コメント
素晴らしくエレガントなウイスキーとはいい難いが、魅力が輝く瞬間はある。